人様の口の中をさわって、飯を食わせてもらっている。自分で自分の口の中を見るのは、結構難しいものです。でもよっぽど信頼の置ける人物じゃないと、勝手に見られたり触られたりしたくないですね。
僕は、一応、人様の歯を治させて頂く事を生業としております。 生業とするからには、それなりの責任と自信が必要です。こんな話を聞いた事があります。
ある人がお友達の有名な癌の専門の先生に、ある飲み屋で何年かぶりに出会った時、「君、顔色がちょっと悪いよ。今度検査してあげるから、うちの病院に来なさい。」と言われ、無理やり大病院で検査を受けました。色々病名を付けられ、たくさんのお薬を出されたそうです。その後、風邪をひいてしまい、いつも通っている近くの小さな町医者に見てもらったついでに、たくさん飲んでいる薬の事を聞いたところ、「そんなもの飲む事はないよ。君の体の事は、僕が一番よく知っているんだ。君の子供の時から君の体の隅々まで知っているんだからね」とおっしゃたそうです。
僕も、この町医者のような歯医者になりたいと思います。
歯は、それ単独では機能を果たしません。口の中できれいに並んで、上の歯と下の歯がしかっり咬み合って食べ物を捉えたり、咬み千切ったり、咬み砕いたりできる。人も一人だけでは生きてゆけません。家族やお隣さん、友達や恋人がいて、又チョット厭な奴や、できたら会いたくない奴もいて、みんなで今を生きている。ある人には最良の治療も、別の人には最悪の治療であるかもしれません。でも、こうした方が良いと思う時は、患者さんの納得できるようにお話して、なるべく良い方向でその人にあった治療をしていきたいと思います。
最後に、Care is better.私たちのクリニックの基本方針です。予防が何よりの治療です。
皆さん歯を大切にネ。
矢部歯科医院 院長 矢部 道一
矢部歯科医院のロゴマークは 当院の「芯」
中心位(セントリックリレーション)
お口が、その役割を健全に果たすのに大切な事は何だと思いますか?虫歯のないきれいな歯、歯槽ノウロウのない丈夫なあご、もちろんそうですが、その他にもっと大事な事があります。
それは、「噛み合わせ」です。
上のあごと下のあごが、正しい位置でスムーズにピタリと噛み合う事なのです。どんなにきれいな歯並びでも、噛み合わせが狂っているとボタンの掛け違いのように全てが狂ってしまいます。
その上あごと下あごの一番良い関係を中心位(セントリックリレーション)と呼んでいます。
その中心位を再現する装置が、ゴシックアーチトレーサーなのです。このゴシックアーチは、近代歯学の創世記から、すなわち約100年も前からありました。その装置を参考にデザインしたのが、矢部歯科医院のロゴマーク。つまり、当院の「芯」となる考えです。